「類は友を呼ぶ」は恋愛においても本当か?
「金銭感覚や笑いのツボなど、価値観が似ている人と付き合うのが一番平和で長続きする」。恋愛コラムや周囲のアドバイスで、誰もが一度は耳にしたことがある定説です。確かにその通りで、似た者同士は初対面でも会話のテンポが合いやすく、共感ポイントが多いため、初期の衝突が少ない傾向にあります。
しかし、実は10年以上連れ添っているおしどり夫婦や、周囲が羨むほど何年経ってもラブラブなカップルを心理学的に分析し、16タイプの深層心理フレームに当てはめてみると、驚くべき結果が出ることがあります。
それは、「実は中身(思考・行動の基本フレームワーク)が全く真逆のタイプ同士」というケースが非常に多く観察されるという事実です。
「相補性の法則」と呼ばれる魔法のメカニズム
なぜ私たちは、時として自分と全く違う生態系で生きているような、真逆の性質を持つ人に強烈に惹かれ、深く結びつくのでしょうか?
人間は無意識の奥底で、「自分に足りない部品」や「一生手に入らない資質」を探しています。心理学ではこれを「相補性の法則(コンプリメンタリーの法則)」と呼びます。自分とは異なる能力を持つ相手とペアになることで、生存確率を高めるという動物的な本能も関わっています。
- あらゆるリスクを想定しすぎて優柔不断で決められない人(魔法使い)は、自分を力強くグイグイ引っ張って正解に導いてくれる【行動・達成型(戦士)】の推進力に強烈に惹かれます。
- 逆に、感情表現が苦手で常に気を張り詰め・理論武装して生きてきた人は、子供のように天真爛漫に笑い、その場をパッと明るくする【表現・感性型(踊り子)】の軽やかさに救いを見出し、強く惹かれるのです。
つまり、相手は「自分が持っていない武器」を持つ、魅力的でミステリアスな異世界の人間に見えるのです。
真逆だからこそ「背中を完全に預けられる」パートナーになる
もちろん、真逆のタイプ同士は最初のうちは頻繁にすれ違いも起きます。「なんでこの人はこんなに行動が遅いんだろう(行動派からの不満)」「なんでこの人は先のことを何も考えずに突っ走るんだろう(慎重派からの不満)」と、お互いの長所が短所に結びつき、イライラすることもあるはずです。
しかし、「自分たちはお互いに違うOSを持っており、それぞれの分野のプロフェッショナルなんだ」と互いに頭で理解し、心からリスペクトできた瞬間に、この二人は最強のパートナーシップへと昇華します。
自分に無い武器を持っている相手は、人生という長く険しい旅において、最高に心強いゲームのパーティーメンバーなのです。もし今、あなたが価値観や進め方が全く違うのに「なぜかどうしても惹かれてしまう相手」がいるなら、その人はあなたの人生の「足りないパズルピース」であり、生涯の運命の相手なのかもしれません。